27:30:05

    雑記ブログ

    サイト更新情報

    連載中小説 を更新しました。

    【 M of L 】のPART 3、 第3話 『六人の思惑』 #1~#6
    にて、第3話の目次リンクからおはいり下さい。


    以上 お知らせいたします。
    サイトのキャッシュによりページが更新されていない場合、リンクが表示されていない場合もあります。
    目的の作品が無い場合、[ SHIFT + F5 ] または [F5] でページを更新してみてください。
    関連記事

    サイト更新情報

    【 M of L 】のPART 3、 第2話 『遊園地へGO!』 #1~#6
    にて、第2話の目次リンクからおはいり下さい。

    【 M of L 】のオリキャラ挿絵 『連と夏のでれでれ電車』
    にて、オリキャラらくがきページのリンクからおはいり下さい。

    以上2点更新したのでお知らせいたします。
    サイトのキャッシュによりページが更新されていない場合、リンクが表示されていない場合もあります。
    目的の作品が無い場合、[ SHIFT + F5 ] または [F5] でページを更新してみてください。



    関連記事

    幸せに向かわない直線

     ふん。


    「本庄君で大丈夫なのか、愛」
    「大丈夫よ、パパ」
     デカい卓を囲んで、どうみても部屋着という様相の、中年のオッサンが座っている。卓上にはすし桶が並ぶ。俺と隣の愛だけが、場違いなほどキチンとした格好で座布団の上に正座する。
    「とは言え、うちの会社の跡取りになるかも知れないんだからなあ」
     愛の親ではない、見知らぬオヤジが嫌味な笑いを浮かべた。若く無表情な美人も冷たく笑い、数名の親戚とは思えない輩が酒を呑んでいる。
     すると、愛のとなりに座っていた彼女の弟が手を上げて腰を浮かした。
    「大丈夫だよー。とりあえずは琉くんで、ダメだったらオレ、って感じで二枚看板的な!」
    「それ、言ってて責任取れるのか?ー」

     終始和やかな時間。俺と愛の婚約の場。
     いや、俺の父母はその時、委縮し俯いていた。


     世間で優秀と呼ばれる大学を卒業し、一流と言われる企業に就職し、親のために貯金をし、取引先の社長令嬢と結婚までこぎつけた。
     本庄琉(ほんじょう・りゅう)の人生はここまで順風満帆だった。
     愛とはたまたま趣味のゴルフで知り合い、友達になる前にプロポーズされた。そうだな、知り合ってまだ半月もたたないうちだ。

     彼女が令嬢だなんて想像もしておらず、適当に煽ってその気にさせて楽しい時間でも提供してもらおうと思っていたのに、そんな計画は霞となって消えた。
    「ね、琉くん、結婚して」
    「け……」
     俺は多分目を剥いていたと思う。口に運んでいたサラダのキャベツが、フォークからバサッと皿に落ちる。

    「えええーーー、結婚するのおおおーーー。おめでとおーーー」
     その場にいた男女、主に会社関係だが、友人たちがはやし立てる。
     ホテルで朝食を食べ始めたばかりの時間に、何を口走るんだろう。俺は殆ど他人の話のように、その盛り上がりを見ていた。






     5年後、俺たちはまたあの、デカい卓の前に座っていた。
     今回ばかりは、見知らぬ顔は無い。
     愛の父母と俺の父母、そして俺たち当人の6人だけ。




     その1年後。

    「おい、琉、憧れの彼女から連絡あったぞ」
    「や、違いますよ……。てかすみませーん。じゃ、ちょっと抜けますー」
     職場は前職ほど知名度は高くなかったが、それなりに俺の才能を評価してくれる広告代理店だ。

     今日、仕事の後に会社のボーリング大会があった。出席するだけでなく、幹事も進んで引き受ける。
     そのあと家に帰れば自分の時間。会社に内緒で別会社のオリジナルシューズブランドのプロデュース担当兼広報をしている。PCで動画を作るなど、仕事は山積みだ。

     普通に充実しているように見えるが、俺は毎月10万の離婚の慰謝料と、父母の借金650万を返済するために必死だった。


     俺はそいつらを見下す。

     浮気したのは自分のくせに、構ってくれなかったと泣きわめき無理矢理離婚調停に持ち込んだ前妻の愛の事。
     もしかすると会社から俺を除外するため、誰かが作った筋書だったのかもしれない。どう考えても俺に非は無いのに、こっちの言い分は何一つ通らなかった。多勢に無勢、当たり前の成り行き。
     裁判は傷つくとか恥ずかしいとか、全く自分のことしか考えない愛の言動も、何かのセリフの一つと考えるべきなんだろう。

     そんな事が起こる前、父母は俺の結婚を機に引っ越していた。
     スローライフだかなんだか知らないが、古民家を買い取って優雅な生活をしていた。それを今も続けている。
     俺がどんな状態であろうと気にもせず。
     古民家購入の名義人が俺であるのにもかかわらず。
     本当のスローライフだ。



     世界でまともな人間は俺一人だ。
     後はみんな腐ってる。



     俺は社内通話のやりとりをするうちに、尾根さんという女性に心が傾いた。
     好きとかいう感情ではなく、話をしていて、俺がなんとかしてやらなくちゃダメなタイプだなと思うと、手を差し伸べたくなってしまったというか。
     この子はどうせ俺に憧れている。大勢の女子社員が俺に甘い視線を送るように。
     俺は優良会社に勤め、見た目も知識も他人に優しい人間性も、社会で生きる男の内の上位に入るタイプだ。たかが数百万の借金があったって、離婚歴があったって、そんなことで負けたりしない。
     そうだ、俺は負けないんだ。

     二度と、負けないんだ。




     社内通話以外で連絡を取れないものか。
     困ってるんだろ、人事部での発注ミス。俺が行って課長に話してやろうか?
     でも、彼女は俺に助けを求めるような愚痴を言いながらも、最後は笑ってヨロシクオネガイシマースで終わらせる。
     なんだよ。もっと頼れよ。
     ……イライラするんだよ。


     めんどくさいことも、なんだって全部俺にフればいい。全部俺がなんとかしてやる。

     俺は腐らない。
     人のためにちゃんとした人間として生きる。
     金がなんだ。裏切りがなんだ。
     最低の人間たちの目の前で、フツーに当たり前に、お手本になってやるよ。



     俺に色目を使う大勢の子らとは違い、この尾根さんとは会ったことが無い。
     何かアドバイスすると大喜びするし、俺の親切を喜んで受け入れてはくれるが、なぜか突き放した態度で接される。
     仕事上だからか? 恥ずかしいのか?
     それとも、ありがちだが、小賢しく俺からのアプローチを待ってるのか?


     その日、同僚と酒を呑んでいた俺は、少し疲れていた。
     ストレスが溜まっていたのか、付き合いの会話で笑えなくなってきた。「ゲームするわ」というくだらない理由で飲み会を早退し部屋に戻ろうとした路上で、暗がりに人の気配を感じた。
    「だれ?」
    「ヤマウラ探偵事務所です」
     俺はその場で硬直した。
     会社にバレるとマズい事をやっている身の上としては、自然な反応だった。
     会社、そして父母の未来、元嫁一族への敗北感……。いろんな物が一瞬で頭を駆け巡った。
     もう、失敗のできない人生。

    「なんですか」
     俺が問うと、人影は明るい場所に顔を見せた。年老いた男性が一人だった。
    「尾根さんという女性をご存知ですね」
    「え……。あぁ……会社の……」
    「尾根さんの旦那さんから、迷惑行為をやめてほしいとのことで」
    「迷惑行為?」
     俺は聞き間違いかと思って、同じ言葉を口にした。
    「ええ。なんだかミスをうまくごまかす方法とか、喋り方とか、言い逃れ方とか……まあ、つまりは言葉のマジックのようなものを、教え込まないでほしいと」

    「は、はあ?」
    「なんでも、奥さんはいままで夫の言う事を何でも聞く貞淑な女性だったそうですが、急に、負けないとか勝つとか、ポジティブな生き方を主張してきて困っているそうです」


     俺は夜の道端で立ったまま、呆然と考えていた。

     人事部とか、課長とか、発注ミスとか、……あれは全部何かの例えで、俺が親切に教えてやった叱責回避の方法は、違うことに利用されていたのか。


    「わ……っかりました」
     俺は気の抜けた声で返答し、相手の名刺を受け取って部屋に入った。



     独りの部屋で畳の上に寝転がって目を閉じた。

     はいはいはい。
     わかりました。


     そんなトラブル、生きてりゃいくらでもある。
     利用されるのも、利用するのも、運次第。
     俺だって、前の嫁を利用して社長になる夢を持って無かったわけじゃない。
     きっかけ。
     それが利用するための知恵と繋がって、何かへと変わっていく。


     怖いよな。

     幸せを目指して生きてくなら、思う存分怖い目に遭わなくちゃいけない。

     俺の人生、これからだ。




     これから、「そこ」へ向かってくんだよ。



    <END>



    関連記事

    こんばんは!
    いつもお世話になっております。

    ちょっと最近、仕事が繁忙期であることなどから、
    サイトを新調した大切な時期であるにもかかわらず、なんだか頭が働いておりません。
    コメント、メール、メッセージ等で、自分に励ましを下さる皆さま、
    そして、このブログを訪問して下さる皆さま、本当に対応が鈍くてすみません。


    今後の予定をですね書かせて頂きますと、
    GWはちょっと忙しいので、できればその前28日に【 M of L 】をアップしたかったのですが、
    どうも……無理っぽい感じが……。

    皆さまもGWに突入しますと、お忙しく、駄文を読まされるのもお可哀想ですし……

    考えているのは、
    GW中に新サイトの方にのみ

    【 M of L 】、Part3 第1話『四月は始まった』#1~#6(くらい)

    をこっそりアップしておきますので、読む時間のある方だけ見ていただければ、と思います。
    あちらのほうは気楽な事に(笑)一話一話にコメント欄が無いので、わざわざ感想を書く必要もありませんし、拍手も置いてないので、お気遣いはほぼ皆無かと。
    読みたい時、読みたい方だけ読んでいただけるようにしております~笑


    ま、冗談半分に言いましたが、実際、コメ書くのめんどくさいから読むのは後で、と思う場合だってあると思いますし、
    コメ書いていないと読んで無いと思われる、という義務感が発生するのも嫌なもんです。
    もし、読んだ証を残しておきたい、というまじめに優しいお客様には、
    ……そうですねえ……これをお願いできませんでしょうか。

    taku の 【 M of L 】の最新話、読んだよ、とご自身のブログで一言。
    宣伝をお願いします~~~~~。
    え、それはズルい?

    でも、それ見つけたら、すんごい嬉しいんですけどねー。
    ふふ。
    まあ、あの、サイトには創作お友達用ブログが設置してますので、そこでコメントでも結構です。
    あくまで、僕としては、何も書かずに読み流し……~を推奨します。

    せっかくのごーるでんうぃーく!ですからねっ!!
    banner002.jpg



    ということで、
    僕の方も……5月半ばくらいまでお休みを頂くかも……とか、コソっと書いておきます。

    m(__)m


    <新サイトにお友達としてリンクして下さる方は、今も随時募集中です。>


    関連記事

    小ネタ。

    100円均一で扇子を買いました。

    sensu01.jpg

    sensu02.jpg

    分かりづらいですが、上は『月』と『瓢箪』 下は『竜』です。

    (300円で)日本っていいなぁ、と思いました。
    関連記事

    リンクのお願い

    103topbrown.jpg

    ブログ内容をサイトへと移管します。

    現在はまだ半分も出来上がっていませんが、こういう雰囲気のサイトになります。


    できれば、たくさんの方と繋がって楽しくやりたいと思っています。
    創りかけのサイトですが、一度ご覧いただき、

    いいよ、リンクしてやるよー

    という優しいお言葉を待ってます!


    創作サイトではありますが、創作に関連するサイト(ブログ)様や、創作物を好き!というサイト(ブログ)様も大歓迎です。

    ツイッターで発表されて宣伝されている方も含め、宣伝の場として利用していただけるのも、良いかなと考えています。

    どうぞ、宜しくお願いします~ ヾ(≧▽≦)ノ
    関連記事

    サイト改装の件、追記

    現在、思う所あってサイトをつくり直してます。
    おかげでブログも更新できず多方面に不義理をしており、申し訳ありません。

    創作に集中するためのサイトを作りたいというか、簡単に言ってしまえば、管理する場所が少なければ少ないほどいいからまとめたい、ということになります。

    かつて写真詩をやってました。
    これ、もう更新していないから管理しなくていいじゃん、となるんですが、好きな写真ばかりでそれを消すのは忍びない。
    イラストを描くようになって、たくさん飾れる場所が欲しくなった。
    小説を簡単に管理し、読んでもらえる状態にしたい。
    コミュをどうしようか。 このブログは更新しなくていいの? 何を題材にして更新するの?
    ツイッターもタイムラインを見なければ、情報は得られないけど、
    一時がっつりツイッターと格闘したら、あの独特の関係性で縛られて大変だった……。

    などなど、扱っているものの管理の大変さで、これは真剣に考え直さねば、と思いました。


    新しいサイトはもうスマホでは見れません。
    まあ、それでも自分の創った物を保管し、管理することがメインなので、致し方ないかなと。
    そのかわり、PCからなら、読み物は読みやすく、見るものは綺麗に見えるようにします。

    現サイトとリンクして下さっている方、追ってご連絡致しますのでもうしばらくお待ちください。

    ***
    <余談ですが>

    昔の写真詩を書き移しているんですが、
    ミスチルにどっぷり浸ってしまった頃だったので、内容が……独特……というか自虐?……イタイです。

    詩を客観的に観ると、恥ずかしいんだけれど、自分の根本はこの(ミスチルの)世界なんだなと、痛感しました。
    でも、なんとなく、(詩を)捨てるのは勿体ないという、

    ……どうぞ、リサイクラーと呼んで下さい。





    関連記事

    背景の写真を外さずに、そのまま使いました

    いつもは写真は最後に外すんですけど、今回は、細かい写真だったので、有った方がいいかなと思って残しておきました。
    一応ちゃんとペンは入れてるんですよ、8割くらいは。でもあとの2割は……。
    これってズル?なのかなあ。



    元の写真はコレ。

    19009d616393937b226570f6097b797c_s.jpg


    関連記事

    Latest