27:30:05

    雑記ブログ

    Archive: 2016年09月

    【きっと明日も手をつなごう】 あとがき

    no image
     20, 2016

    ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。あとがきは【SWEET-SOUR-SWEET】という話につけてみたのが最初で、これが二つ目です。でも【SWEET-SOUR-SWEET】の場合は後付けでした。こういう子だったよなという、どちらかと言えば振り返って、話とキャラクターに合わせて書いたものでした。今回は現段階ではまだ書きあがっていません。ですので、どこか自分の”まとめ”のような気持ちで書いてます。さて、設定資料を書こ...

    【きっと明日も手をつなごう】 4章 <最終話:大切な君のために>

    no image
     20, 2016

    【4章 / 大切な君のこと】 11話 大切な君のために 双子か。赤ちゃんが二人生まれて来ることは何か意味があるのか、と亜実は考えた。でもあまり過剰な期待もできない。ただ、さらに驚くことがあった。「おかあさん、俺たちと一緒に暮らさない?」 歩がそんなことを言い出したのだ。 思わず亜実は遥果の顔を見た。遥果は恥ずかしそうにしていたが、甘えるように言った。「いきなり子どもが三人になっちゃうと、私の手に負え...

    【きっと明日も手をつなごう】 4章 <10話:新しい扉>

    no image
     20, 2016

    【4章 / 大切な君のこと】 10話 新しい扉 義母は歩を必死で説得していた。「どうして、そこまで反対するの?」 歩は至極当然な質問をする。 訊かれても、義母は本当のことを言うのをためらっている。きっと歩は信じないし呆れるだろうと思っているに違いない。その義母の気持ちには同感だ。「警察学校はとても厳しいと聞くし、歩は体が細いから耐えられないとおもうのよ……」 歩は祖母の心配そうな顔を見ながら微笑む。「...

    【きっと明日も手をつなごう】 4章 <9話:同じ途(みち)>

    no image
     20, 2016

    【4章 / 大切な君のこと】 9話 同じ途(みち) 亜実はベッドの上でゆっくりと呼吸をした。 仰向けで寝るのは辛い。大きくなったお腹を布団に預けるように横を向く。 ナイフを持った男に襲われた悠を、亜実は目の前で見ていた。急いで救急を呼んだのに、腹部を何度も刺された出血性ショック死*1と言われた。悠の病院に運び込まれたのは、もう亡くなってしまった後だった。涼太も歩も自分も助かったのは、悠が守ってくれ...

    【きっと明日も手をつなごう】3章 母のこと <8話:そこにある命>

    no image
     20, 2016

    【3章 / 母のこと】 8話 そこにある命「そんなのさ、たまたまだよ。考えすぎだと思う。カオルおじいちゃんの名前が男の子にも女の子にも使える名前だとしても、そういう……死ぬ前に……とか……想像でしかないんでしょう? あくまで可能性の問題でしょ?」 墓参りから帰宅した亜実は、悠に向かって言った。だいたいそんなこと非科学的だし、職業とか名前とかで死ぬなんて意味がわからない、とまくしたてた。機嫌の悪い彼女を見...

    【きっと明日も手をつなごう】 3章 母のこと <7話:物語>

    no image
     20, 2016

    【3章 / 母のこと】 7話 物語 母は独りになると、墓の前で俯き肩を落とした。「尚さん……」 あまりにもひどいわ、と母は思った。「そっちはどんな世界なの?」 蝉の声が彼女の言葉を遮る。 白く輝く太陽が、青空を切り取りそこから光を溢れさせているように思えた。それは出口のようであり、入口のようでもある。もしそうだとしたら、その出入り口を通ってそっちの世界へ行けるのだろうか。「それなら、私を連れて行って...

    【きっと明日も手をつなごう】 2章 僕のこと <6話:連鎖>

    no image
     20, 2016

    【2章 / 僕のこと】 6話 連鎖「今日、籍を入れたい」 墓参りに行くつもりだった日曜の朝、悠が言った。 驚いて「でも」と言いかける亜実に、彼は反論は許さないとばかりに目を閉じて大きく頭(かぶり)を振った。涼太がごくごくと牛乳を飲んでいる姿が、亜実の目の端に映る。「おかあさん、悠くんにおこられてるの?」 口の周りを白くさせて涼太が尋ねる。その涼太の可愛らしい姿にも、今朝の悠は反応しなかった。テーブ...

    【きっと明日も手をつなごう】2章 僕のこと <5話:出逢った意味>

    no image
     20, 2016

    【2章 / 僕のこと】 5話 出逢った意味 基本給二十八万円、時間外・当直手当含めて三十六万円。手取りは……。「いいよ、もう……」 亜実は神妙な顔をして沈んだ声を出した。「やっぱり足りない?」 そんな彼女を見て、悠も表情を暗くする。二人は対面に座って、お互いの顔を見つめている。「悠くん、おかしいよ」 亜実はため息をついて俯き、目だけで悠を見上げていた。「仕事が忙しいのは仕方ないけど、給料を上げるために...